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松枯れ(その1)

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 7〜10月にかけて大きな松が突然枯れる現象が各地で見られる。
海や山で集団的に松が枯れ、山間部では地獄谷のような光景を目にする事がある。この病気に罹ると枯れるのに速いものは1週間とかからない樹さえある。あ!言う間の出来事である。

  これが「松枯れ」である。

 全国で有名な松の殆どが「松枯れ」で枯れてしまった。惜しいことである。
この病気の特徴は樹全体が枯れてしまうことである。(始は枝枯れも見られるが、次年度には枯れる。)次に、枯れ始めている松の枝を折っても松脂が出てこない事である。また、松が枯れると風下の方に次年度以降広がる傾向が強い。



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この病気の原因は何か?

 原因は「マツノザイセンチュウ」(以下センチュウと言う)と云うミミズを極小さくした様な虫の悪戯である。何故「センチュウ」で枯れるのかは多くの学者が研究しているが、まだ分からない。「センチュウ」を松に接種すると松は確実に枯れる事は事実である。
 しかし、「センチュウ」が直接の原因ではなく、松に侵入した「センチュウ」の影響を受けて、根から吸い上げる水のパイプにガスが入り、水が松の樹の上にまで吸い上がらず、水不足による萎ちょう症状に罹って枯れるようである。
 このため、松の新梢の松葉が萎れたり、褐色になり始めると治す手段は全く無くなる。

 即ち手遅れである。

 「センチュウ」は標高800m以上か青森県以北以外は松の樹幹内で十分冬を越す事ができ、来年暖かくなると再び増殖を繰り返す。一定以上に増えたときその松に被害が起こる。(年越し枯れ)

 では、どうして「センチュウ」が松に這入るのだろうか。

 それは松の新梢の樹皮を食べに来る「マツノマダラカミキリ」によって伝播されるからである。

 伝播経路と防除方法は次回にしたい。


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マツノマダラカミキリの食痕

(造園連新聞17年10月1日付、
 973号掲載)
<文と写真>
  (株)三共緑化 顧問 井村光男
一般社団法人
日本造園組合連合会
(略称:造園連)

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